AIO対策※1では、記事に著者情報※2を載せることがよく勧められます。「AIO対策 著者情報 効果」と検索すると、Google の AI Overviews※3も「AIの回答に引用・言及されやすくする効果があります」と答えます。
そこで2026年9月に、著者情報の有無がAIO対策に効果があるのかを実際に生成AIを使って調べました。対象にした生成AIは、ChatGPT・Google の AI Overviews・Claude・Perplexity※4の4種類です。この記事では、どのような方法で調べたのか、4種類の生成AIの結果をそれぞれお伝えします。
一般的にAIO対策に効果があるといわれているものが正しいのか、ほかの施策も調べた結果は、AIO対策は何で差がつく?約1000ページの実測で分かった、AIに引用されやすいページで詳しく説明しています。
- ※1 AIO対策:生成AIの回答で、自社のページが引用されるようにする取り組みです。
- ※2 著者情報:記事を書いた人や監修した人の名前・経歴など、ページに載せる書き手の情報です。
- ※3 Google の AI Overviews:Google の検索結果のいちばん上に出る、生成AIがまとめた回答です。
- ※4 ChatGPT・Claude・Perplexity:それぞれ OpenAI 社、Anthropic 社、Perplexity 社の対話型の生成AIです。質問によって Web を検索し、引用先を示して答えます。
- ※5 引用:生成AIが回答の根拠として、ページへのリンクやサイトの名前を示すことです。
計測して分かったこと:著者情報は引用の必須条件ではなかった
結果をお伝えすると、4種類の生成AIとも著者情報の無いページを引用※5しており、著者情報は引用されるための必須条件ではありませんでした。書き手の名前や経歴など、一般的に著者情報の載せ方として勧められている4つの項目がどれも該当しないページを、どの生成AIも引用していたためです。
調べた著者情報:名前・経歴・経歴ページ・構造化データ
その4つの項目とは、書き手の名前、経歴の記載、経歴ページへのリンク、構造化データの author の4つです。名前だけのページと4つの項目とも整ったページの違いが分からなくなるため、ページごとに4つの項目を別々に確認しました。
- 書き手の名前:記事を書いた人か、監修した人の個人名があるか。会社名や「編集部」だけの表示は含めていません
- 経歴の記載:名前のほかに、肩書・所属・実績・資格などが書かれているか
- 経歴ページへのリンク:その人個人を紹介するページへのリンクがあるか。執筆者の一覧のページは含めていません
- 構造化データの author:構造化データ(ページの内容を、検索エンジンが読み取れる形で書き添えるもの)で、書き手が個人として示されているか
計測の方法:生成AIごとに、効果を見分けやすい比べ方を選んだ
著者情報の効果をどう比べるかは、生成AIごとに変えました。今回の計測では、Google の AI Overviews が、検索結果の1〜3位のページの64%、4〜5位の39%、6〜9位の31%を引用していました。
そこで、検索結果の1〜9位に出たページを1〜3位・4〜5位・6〜9位に分け、それぞれの中で、引用されたページと引用されなかったページを比べました。こうすると、順位の違いが結果に影響しません。
ChatGPT・Claude・Perplexity で知りたいのは、著者情報が無いと引用されないのかどうかです。引用したページの中に著者情報の無いものがあれば、必須条件ではないと分かります。また、この3つが引用したページは大半が Google の検索で10位以下のため、順位で分けて比べる方法は合いません。
質問の選び方など、調べ方の全体はAIO対策は何で差がつく?約1000ページの実測で分かった、AIに引用されやすいページで説明しています。
ChatGPT の計測結果:「極めて重要」と答えるが、引用先の61%は名前が無い
ChatGPT に著者情報はAIO対策に効果があるかと聞いたところ、著者情報の明示は「極めて重要な施策」だと答えました。しかし、今回調べた質問全体で ChatGPT が引用したページの61%は書き手の名前がありませんでした。経歴ページへのリンクが無いページは、82%でした。
ChatGPT は同じ回答で、健康やお金などの分野で認証付きの著者情報を明記すると、「引用率が約40%向上したという報告もあります」とも答えています。ただ、この数字の出どころとして示されたページには1行の記載しかなく、誰がどう調べたかは書かれていません。
Google の AI Overviews の計測結果:著者情報で引用が増える結果は出なかった
Google の AI Overviews では、著者情報の4つの項目のいずれかがあるページのほうが引用されやすいという結果は出ませんでした。Google の AI Overviews は検索順位の高いページほど多く引用するため、順位の影響を除いて比べる必要があります。
著者情報のあるページが引用されやすいなら、同じ順位の中で比べたとき、引用されたページのほうが、著者情報の無いページの割合は低くなるはずです。しかし、そうはなっていませんでした。たとえば1〜3位では、書き手の名前が無いページの割合は、引用されなかったページで62%、引用されたページで74%でした。名前・経歴の記載・経歴ページへのリンクの3つは、どの順位でも同じ結果でした。
構造化データの author だけは、4〜5位で、引用されたページのほうが無い割合が低く、author があるページのほうが引用されやすい結果になっていました。しかし、1〜3位・6〜9位のページでは、同じ結果になりませんでした。一部だけに出た違いは偶然でも起こりうるため、この記事では差として扱っていません。
項目と順位ごとの数字は、次の2つの表のとおりです。
引用されたページのうち、著者情報が無いページの割合
| 著者情報 | 1〜3位 | 4〜5位 | 6〜9位 |
|---|---|---|---|
| 書き手の名前が無い | 74% | 56% | 50% |
| 経歴の記載が無い | 74% | 56% | 64% |
| 経歴ページへのリンクが無い | 83% | 100% | 86% |
| 構造化データの author が無い | 74% | 56% | 86% |
引用されなかったページのうち、著者情報が無いページの割合
| 著者情報 | 1〜3位 | 4〜5位 | 6〜9位 |
|---|---|---|---|
| 書き手の名前が無い | 62% | 50% | 45% |
| 経歴の記載が無い | 62% | 50% | 55% |
| 経歴ページへのリンクが無い | 77% | 93% | 68% |
| 構造化データの author が無い | 54% | 64% | 68% |
Claude の計測結果:自身も「それだけで引用率が上がる施策」ではないと答えた
Claude に著者情報はAIO対策に効果があるかと聞いたところ、「著者情報は『それだけで引用率が上がる施策』ではありませんが、信頼性を示す土台としては有効です」と答えました。今回調べた質問全体で Claude が引用したページの31%には書き手の名前が無く、経歴ページへのリンクが無いページは69%でした。この結果からも、著者情報が無くても引用されていたことが分かります。
Perplexity の計測結果:経歴ページへのリンクが無いページは79%
今回調べた質問全体で Perplexity が引用したページでは、経歴ページへのリンクが無いページは79%でした。書き手の名前が無いページは48%ありました。
Perplexity に著者情報はAIO対策に効果があるかと聞いたところ、ChatGPT の回答と同じ数字を挙げ、引用率が「約40%向上したというデータもあります」と答えていました。今回の計測では、著者情報の無いページも多く引用されていました。
この結果から言えないこと
今回の結果からは、次のことは言えません。
- ChatGPT・Claude・Perplexity で、著者情報のあるページのほうが引用されやすいかどうか。この3つでは引用したページだけを調べ、引用されなかったページとは比べていません
- この結果がこの先も続くかどうか。計測したのは2026年9月だけで、どのページが引用されるかは日によって入れ替わります
まとめ
今回調べた4種類の生成AIは、どれも著者情報の無いページを引用しており、著者情報は引用の必須条件ではありませんでした。
生成AIごとの結果は、次のとおりです。
- ChatGPT:著者情報を「極めて重要」と答えながら、名前の無いページも引用していた
- Google の AI Overviews:検索順位の近いページどうしで比べても、著者情報のあるページが引用されやすいという結果は出なかった
- Claude:それだけで引用率が上がる施策ではないと、自身も答えた
- Perplexity:引用したページのうち、経歴ページへのリンクが無いものが79%だった
AIに引用されるための手段として著者情報を整える理由は、今回の計測からは見つかりませんでした。この記事は生成AIの引用だけを扱っており、著者情報をページから外すことを勧めるものではありません。
自社に関わる質問で生成AIにどのページが引用されているか、何を直せば引用に近づくかを確認したい場合は、株式会社ライスボールにご相談ください。質問ごとに引用されているページを計測し、手間をかけるところと省けるところを整理します。ご相談はお問い合わせのページからお送りください。