自社のサイトリニューアルを任され、「進行管理をしっかり」と言われて戸惑っていませんか。
進行管理とは、作業を円滑に進め、期間内にサイトを公開するために、スケジュールや進捗を確認して調整する業務です。ただし、制作会社と発注側では、進行管理ですることが異なります。この記事では制作会社の立場から、発注側の進行管理ですることを説明します。
サイトリニューアルの進行管理で、発注側がすること
サイトリニューアルの進行管理で発注側がするのは、成果物の社内確認と調整、原稿と素材の確認、工程表のチェックの3つです。だれが何を担当するかは、多くの場合、制作会社が作る要件定義書※1やプロジェクト計画書で決まっています。工程表も制作会社が作るので、発注側はそこで決まった自社の担当を期日どおりに進めます。
次の3つを、順に説明します。
自社の担当と期日は、制作会社が要件定義の段階で示す書類で確認できます。次の表をご覧ください。
| 書類 | 見る所 |
|---|---|
| 要件定義書(またはプロジェクト計画書) | 成果物ごとの確認にかける日数、修正の回数と依頼の方法、大きな修正の扱い |
| 役割分担表 | 自社が担当する作業(成果物の確認と承認、原稿と素材など)と、その担当者 |
| 工程表 | 自社の作業の期日(確認して返す日、原稿を渡す日など) |
これらの書類は要件定義が終わるまでに示されるので、手元に無ければ時期を聞き、出してもらいましょう。要件定義が終わってから担当になった場合も、同じ書類を見返せば、することは変わりません。
- ※1 要件定義書:サイトで何をどこまで作るか、だれが何をするかを、制作を始める前に決めてまとめた文書です。
成果物の承認に向けて、社内の確認と調整をする
成果物の承認に向けた社内の確認と調整は、デザインなどの成果物を期日までに社内で確認し、承認を返すための段取りです。返事が遅れると後の工程がすべてずれ、公開日に響きます。発注側の担当者は、見る人の予定を押さえ、社内から出た修正をとりまとめて制作会社に伝えます。
確認する人と決裁者の予定を先に押さえる
確認する人と決裁者(社長や担当役員など)の予定は、確認の期日ごとに先に押さえておくと、遅れずに承認を返せます。成果物が届いてから日程を合わせると、都合がつかない人が出て、返事が遅れがちです。決裁者には、とくにデザインの方向を決める段階で必ず見てもらいましょう。
公開の前に、テスト環境※2で承認した内容どおりかを社内で確認する時間も、同じように押さえておきましょう。
- ※2 テスト環境:公開前のサイトを、関係者だけが見られる場所に置いて確認するための環境です。
修正は社内でとりまとめ、決めた回数で出す
修正は、社内の各部署から出た案を発注側の担当者がとりまとめ、1回か2回にまとめて制作会社に出すのが大切です。同じ所に何度も手を入れたり、あとから追加を出したりすると際限がなくなり、制作会社も発注側も負担が大きくなります。デザインやテキストの修正の回数と依頼の方法は要件定義で決めるのが一般的なので、守れるように社内を調整してください。
修正の扱いは、その大きさによっても変わります。たとえば見出しの文言を変えるだけなら、その画面のテキストを修正すれば済みます。一方で、承認したデザインの方向(色使いや写真の見せ方など)を変えると、デザインから作り直しになり、日程も費用も動きます。
決めた修正は議事録に残してもらうと、あとで担当者が代わっても経緯が分かります。
大きな修正は、起きる前に扱いを決めておく
たとえば、決裁者が最後にデザインを見て、やり直しを求めることがあります。サイトリニューアルの変更管理とは、こうした大きな修正の扱いを、要件定義の段階で制作会社と先に決めておくことです。承認までに細かく確認してきたことが覆ると、後の工程も作り直しになり、公開日と予算の両方に響きます。いちばんの対策は、デザインの方向を決める段階で決裁者に見てもらうことです。
それでもやり直しが起きたときの扱いは予算の余裕で変わるため、決めるのは決裁者です。要件定義書に扱いが無ければ、制作会社から出るのを待たずに、次の打ち合わせで案を出してもらいましょう。案が出たら、次の2つを決裁者に相談してください。
- やり直しの分を、予算の中にどれだけ見込んでおくか
- 見込んだ分を超えたときや、決算などで公開日を動かせないときに、どの画面や機能を減らすか、公開後に回すか
制作会社に渡す原稿と素材を確認する
制作会社に渡す原稿と素材の確認は、自社で用意する原稿や写真の担当者と締切を決め、渡す前に社内で確認することです。自社で用意する画面は、要件定義書の画面の一覧と役割分担表で確認できます。自社の分がそろわないと、制作会社は画面を仕上げられず、工程表がずれていきます。
渡す前には、情報が最新で正しいかと、写真やイラストを使ってよいか(権利や掲載の許可)を見ておきましょう。
原稿を制作会社に頼む場合、現在のサイトの文章を書き直す(リライト)なら、多くの場合は制作費に含まれます。一方で新しく書く(ライティング)ならコピーライターが入るため、別の費用になります。新しく書く画面があれば、見積に入っているかを制作会社に確認しましょう。
工程表どおりに進んでいるかをチェックする
工程表どおりに進んでいるかのチェックは、公開日に間に合うかを早めに知るために行います。見る場は制作会社が開く定例会で、見るのは工程表の進み具合と、課題の一覧に期日を過ぎたものが無いかの2つです。課題の一覧は制作会社が作るもので、原稿の提出や確認の返事など、発注側の宿題も載っています。
自社の宿題が遅れていれば、その場で新しい期日を決め、社内の担当者に伝えてください。一方で、制作会社の側が遅れている場合は、遅れの理由と、公開日までにどう取り戻すかを出してもらいましょう。なお、定例会や一覧が無い場合は、制作会社に用意を頼んでください。
まとめ
サイトリニューアルで発注側がする進行管理は、社内の確認と調整、原稿と素材の確認、工程表のチェックの3つです。まず要件定義書(またはプロジェクト計画書)、役割分担表、工程表を開いてください。そのうえで、自社の担当と期日、確認にかける日数、修正の回数と依頼の方法、大きな修正の扱いが書いてあるかを見てください。無ければ制作会社に出してもらい、大きな修正の扱いは現時点からでも一緒に決めましょう。
制作会社から出た修正の扱いの案が妥当か迷う場合は、株式会社ライスボールにご相談ください。現在の制作会社との進め方はそのままで、第三者の立場から確認します。お問い合わせのページからお送りください。